うら田 創業80年史
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106東一が麗澤高校へ進学  昭和天皇が崩御され、国民の深い悲しみとともに明けた平成元年(1989年)は、国内外で歴史の転換点として刻まれる大きな出来事が相次いだ。国内では、竹下内閣のもと消費税が初めて導入された。海外に目を向けると、中国では民主化要求のデモを弾圧した天安門事件、ルーマニアなど東欧諸国では共産主義政権がドミノ式に倒れ、ベルリンの壁が崩壊した。それを受けて米ソ首脳会談が開かれ、第二次世界大戦後、長らく続いた冷戦の終結が宣言された。 この年5月、浦田に入社したのが一郎の長男東一だ。7月には一郎の弟で、東一のおじにあたる琢二郎も入社した。 東一が生まれたのは昭和37年(1962年)12月。高度経済成長に伴って、浦田が順調に成長していた時期に当たる。小学生の頃には1学年下の次男明朗とともに、自宅のある野町本店から配送トラックに乗せてもらって米泉工場まで行き、休日の前はそのまま祖父母の家に泊まっていく日もあった。工場では手の空いた職人と鬼ごっこ

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