うら田 創業80年史
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13序 章た。中でも断トツの売れ行きとなったのが、「加か賀が八はち幡まん 起おき上あがりもなか」である。 これは金沢に伝わる郷土玩具「加賀八幡起上り」をかたどったもなかで、中には毎朝丹精して炊き上げる小倉餡あんがぎっしりと詰まっている。味はもちろん、愛らしく縁起のよさを感じさせる姿が評判を呼び、飛ぶように売れていく。 この起上もなかは、浦田甘陽堂の創業者である浦田しょう一いちが昭和30年(1955年)に考案したものだ。二代目・しょう一いち郎ろうの時代には、もなかの中に一つだけ本物の加賀八幡起上り人形を入れてセット販売するというアイデアが奏功し、石川県優良観光土産品コンクールの金賞に輝いた。 一郎からバトンを受け継いだ東とう一いちはあらためて味に磨きをかけると同時に、以前は白色だった包JR金沢駅構内、金沢百番街「あんと」にある浦田甘陽堂の店舗

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