うら田 創業80年史
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127第4章 試練を乗り越えて感謝し、大切に取り扱う」「人々の豊かさや喜びに少しでも寄与する」 東一は社長就任に当たって、これらの項目を自らの行動指針に据え、日々率先垂範していこうと心に誓った。寝耳に水だった偽装表示との指摘  社長就任後、東一が頭を悩ませたのが、「パティスリー・ラクアジュール」の伸び悩みだった。 これまで長年ノウハウを積み上げてきた和菓子と新しく始めた洋菓子では原価構造もまったく異なっており、忙しくしていても十分に利益が残らないような状態が続いた。 実質的に店を切り盛りする徳弘は職人としての腕は確かでも、経営者として経験を積んできたわけではない。パティシエとして菓子作りに追われ、接客などフロア業務でリーダーシップを発揮するような人材の育成も後手に回っていた。 当時の状況を東一は次のように振り返る。

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