うら田 創業80年史
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64谷原美枝子と結婚した。北海道稚内市出身の美枝子は一郎の一つ年上で、目黒のドレスメーカー女学院でファッションデザインを勉強していた。二人のために一は隣の建物を買い増し、一郎と美枝子はその2階で新婚生活をスタートさせ、翌年、長男東一が生まれた。待望の長男誕生に浦田家は喜びに包まれた。 業績も好調だった。一が開発した加賀舞づると加賀八幡 起上もなかは看板商品として不動の地位を確立し、加賀舞づるは社内だけでは生産が追いつかず、以前、浦田に勤めていて結婚や出産を機に退職した女性社員へ必要な道具や材料を届け、内職として作ってもらうほどだった。一方、加賀八幡 起上もなかも、一郎のアイデアでパッケージの真ん中に加賀八幡起上りの小さな玩具を入れてセット販売したところ、石川県優良観光土産品コンクールの金賞に輝き、特に観光客が多い金沢ステーションデパートでの売れ行きに拍車がかかった。一郎の妻美枝子(左)も店を手伝った

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